「就職」は「投資」と同じ!と考えましょう

企業を選択して就職することは、企業への投資と同様であると言われています。
就職先の企業は慎重に選択しましょう。
1.就職と資金の投資は似ています。
企業を選んで就職するということは、ある企業に資金を投資するのと同じようなものです。
金融の投資では資本金を投資先の会社・企業に投入しますが、就職を投資と考えた場合、資本金にあたるのは自分自身です。
サラリーマンが生涯で稼ぐことが出来る一生分の賃金は、約3億円と言われています。自
分の労働力である「資本金3億円」を、就職先の企業という「投資先」に投資するようなものなのです。
投資が上手く行けば、大きなリターンが期待できますが、失敗すれば損をしてしまいます。
どこの投資先に投資するかはとても重要です。就職先は、それと同じように、真剣に分析し、考慮してから決定しなければなりません。
2.就職にも、投資と同じく「元本割れ」の危険性があります
資金の投資に成功すれば、たくさんの配当金を得られます。それと同じように、「就職」という投資に成功すれば、やはり大きな投資収益を得ることが出来るのです。
それは、就職先の企業での仕事を通して、「さまざまなスキルを得ることができる」という形のリターンがあるという意味です。
あなたの労働力という資本を、正しい投資先である「就職先の企業」に投資することができ、投資が成功に終われば、ハイリターンとして返ってくるわけです。
そして、多くのスキルを身につけた後に、さらに良い条件の会社へ転職することができれば、大きく増やした資本金を元手にして、新たな投資先に投資するのと同じになるのです。
もし正しい就職先を選ぶことが出来なければ、投資は失敗に終わります。
長年その企業で働いても、何ひとつスキルを身につけることが出来なければ、金融投資の元本割れと同じようなことが自分に起きてしまうということです。
どの企業に就職するかにより、大きな違いが生じるので、就職活動の際には、まさに投資家が投資先企業をリサーチするように、しっかりした調査が必要になるわけです。
3.現状ではなく未来に目を向ける
投資家が資金の投資先を決める時、現状よりも将来の展望を重視するものです。
たとえ今現在は景気のよい業界であっても、将来の業績の伸びが期待できない業界の企業を投資先に選びはしないでしょう。
長期的に見ると、安定したリターンは望めないからです。
就職する会社選びも同じように考えましょう。
ここ数年、どんなによい状況であっても、10年、20年のスパンで見た場合、今と同じような業績を期待できる業界・企業であるかどうかを、冷静に見極めましょう。
ひとつの例として、テレビ局を見てみましょう。
現在はとても華やかで、皆が憧れる業界です。
また、テレビ局の社員は年収も高いです。
しかし10年、20年後の社会でのテレビ業界のあり方が、現在と変わらずに保ち続けられる保証はあるでしょうか?
4.就職という投資を成功させるためには
労働力という資本金を投資する企業を選ぶには、その企業の未来を見据えることが重要です。
たとえ現在の業績がどんなによくても、将来の成長が期待できないようであれば、理想的な投資先とは言えません。
今後10年先の業界・企業の様子を予想して、就職先を決めなければなりません。
その際の目安として考えられる項目を挙げてみます。
- その業界・企業が扱っていることは、今後ますます進むであろうIT技術やロボットの導入によって、簡素化されたり代行される可能性はあるでしょうか?
- その業界や企業の仕事は、海外の労働力で、国内よりも低価格で行われる可能性はないでしょうか?
- 今後、日本国外にも市場を開拓できるでしょうか?
など、未来の社会の中で、その業界・企業がどのような状況になっているかを予想してみることで、自分の労働力の投資先としてふさわしいかを考えてみましょう。