2018.01.19
就職・転職事前対策・準備

【2018年版】おすすめIT資格で 人工知能(AI)・ビッグデータ時代を生き抜こう

人工知能(AI)とビッグデータで「第4次産業革命」と呼ばれる変化が起こりつつあります。膨大な情報から一番よい方法を見つけ出す人工知能には頭脳労働を、ロボットには肉体労働の分担をさせることで、多くの仕事の価値やあり方が変わることは間違いないでしょう。

今現在も常に新たな技術への対応が求められるITエンジニアのあり方も、同じく変化の波があるはずです。

1.年々増えるIT資格に動きあり?

 

年々、ITトレンドに合わせて、IT・コンピューター関連の資格・検定は増えています。

 

参考:日本の検定試験一覧#コンピューター

一方で、IT資格は持っていても意味がない、という話をよく耳にします。

大きな原因は、似たような資格や検定の数が多すぎて、それを持つことがどういう意味を持つのか、説明しづらいから。

また、IT資格の中に、業務を独占する性質のものがないから、というのもあるでしょう。

 

例えば「建築士の資格を持っている人がいないと家が建てられない!」というように、「有資格者がいないとシステムが開発できない!」という話は聞きません

(※企業や団体などシステムの発注者が独自ルールに則り、ある特定のIT資格を持つ者がいることを入札参加条件に指定することはあります)。

 

何より、ITエンジニアは、実務経験がものをいう世界です。どれくらいの規模のシステムで、どんな業務を経験してきたかの実績の方が、資格よりも重視されます。

そのため、あくまでIT資格は知識があることを証明するだけで「転職、異動などで経験のない分野に飛び込むときには必要だよね!」という話になりがちでした。

 

ですが、変化の波によって、そのIT資格のあり方も大きく変わりそうです。

詳しくは後で説明しますが、登録制度のある国家資格が出てきています。

特定の業務を担う専門資格に化ける可能性が高く、注目すべき動きです。

 

先ほども例に挙げた建築士制度は、建物の大型化や複雑化に伴い、誕生したものでした。これによって日本全国どこでも耐震基準が守られ、地震が起こっても安心して建物の中にいることができます。

同じように、個人情報を危険にさらすサイバー攻撃が日常となり、マイナンバー制度が施行し、システムの大規模化や複雑化が進んでいる今、安心してITサービスを利用するためには情報セキュリティを担保できる人材が必要です。

これを皮切りに、関連技術としてデータベースやネットワーク、マネジメントも同じように専門資格が設定する可能性もありえます。

 

以上をふまえて人工知能(AI)やビッグデータ時代を生き抜くことをテーマに、難易度別におすすめ資格を5つ紹介していきます。

2.難易度 おすすめ資格5選

難易度:易しい・初学者向け

 

① ITパスポート試験(iパス)

https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/

 

【ポイント】

・情報処理推進機構(IPA)の情報処理技術者試験(※)の一つ。ITパスポート試験は2009年から新設された試験だが、既に70万人以上が受験しており、知名度が高い。

・CBT形式(コンピュータを利用して受験形式)が利用でき、受験しやすい。
・試験範囲が広いため、IT初学者が情報処理とはどういうものかを理解するのに向いている。(経営戦略、マーケティング、財務、法務など経営全般に関する知識から、セキュリティ、ネットワークなどのITの知識、プロジェクトマネジメントの知識など幅広い分野までの総合的知識が問われる)

 

(※)

そもそも、情報処理技術者試験は、経産業省が認定する国家試験。

合格しても専門の業務が許可されるというものではないが、おすすめできます。

 

受験者数が多く、圧倒的な認知度があるのもそうですが、ITトレンドによって更新されるスキル標準に合わせて出題傾向を変えているため、試験内容の信頼性が高いと言えるでしょう。

他のIT資格は、ベンダー企業や組織独自のものであるため、問題の使い回し率が高かったり出題傾向が古くなったり陳腐化していることが多いようです。

情報処理技術者試験も、問題文は表現が固いため、内容が陳腐化しているのではないか?と不安になるかもしれないですが、きちんと精査されているので、安心して学んでください。

 

難易度:普通・情報処理の基礎知識があること

 

②  情報セキュリティマネジメント試験

 https://www.jitec.ipa.go.jp/sg/

【ポイント】

・情報処理推進機構(IPA)の情報処理技術者試験(※)の一つ。

情報セキュリティマネジメント試験は2016年春試験から新設され、半年に1回開催の試験だが、一開催あたりの受験者数が1万人を超えており、注目度が高い。
・情報セキュリティの中でもマネジメント面に特化しているため、ITサービスを活用する立場の人はぜひ取得しておきたい。ITパスポート相当の知識がある人が情報セキュリティとはどういうものかを理解するのに向いている。

・情報処理技術者試験とは別軸の試験区分のため、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験よりも易しい位置づけだ。一方、ITパスポートとは異なり、「仕事で使えること」を想定したケーススタディの出題傾向があるため、受験時には実務経験がある方が望ましい。

 

人工知能(AI)やビッグデータを扱う前に、心構えとして、まず何よりも「情報セキュリティは欠かせない」ことを知ることです。

耐震基準を満たさない建物が悲劇を生むのと同じように、情報セキュリティがないがしろなITサービスは周囲を巻き込む悲劇を生むからです。

 

 

③ Python 3 エンジニア認定基礎試験

https://www.pythonic-exam.com/exam/basic

【ポイント】

・2016年4月に発足した一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が開催するCBT形式の試験。歴史が浅い点や、上位の「Python 3 エンジニア認定データ解析試験」のスキルの定義がまだなされていないことに不安が残るが、引き続き注目したい。

・人気のプログラミング言語「Python」(パイソン)は、データから反復的に学習し、そこに潜むパターンを見つけ出す機械学習を行うためにビッグデータを解析するときによく使われる上、プログラミング初学者が学びやすい言語構造をしている。

 

Python 3 の3はその言語のバージョンを表します。プログラミング初心者の場合はできるだけ新しいバージョンを学習しておきましょう。

ただ、プログラミング言語はそのバージョンでできることが異なるため、やりたいことを説明しているのが違うバージョンの場合、あえて古いバージョンで行うこともあるので、バージョンによる違い理解も重要です。

特に、現時点ではサイエンス分野でのデータ解析はバージョン2で行われることも多いようです。

 

なお、プログラミング言語は一つ学べば、他の言語の習得も比較的早く習得することができるでしょう。

もしあなたが手堅くエンジニアを目指すのであれば、国内企業の新入社員教育でも人気の高く、転職でも有利になるJava(ジャバ)の資格を取得し、その後にPythonを学ぶ、というキャリア形成もよいかもしれません。

その場合、Javaには開催元が異なる複数の資格があるため、個人でJavaを学習しておきつつ、所属する企業・団体で評価される開催元とバージョンのJava資格を確認してから、受験することがよいでしょう。

難易度:難しい

 

④ JDLA Deep Learning for ENGINEER 2018

 

【ポイント】

・一般社団法人 日本デイープラーニング協会(JDLA)が開催する認定資格。2017年に発足したばかりで開催実績がない(for ENGINEERの初回試験は2018年4月頃)。

機械学習の手法の一つのディープラーニング(深層学習)を扱う試験です。

産学連携でスキルの定義がなされているため、実績はなくとも信頼度は高いかと思われます。

エンジニアでない人向けの下位試験としてfor GENERALの初回試験は2017年12月にオンラインで行われているため、今後に期待できる資格です。

プログラミングや統計の素養が求められるため、難易度はかなり高いことが予想されます。

 

⑤ 情報処理安全確保支援士試験(SC)

https://www.ipa.go.jp/

 

【ポイント】

・情報処理推進機構(IPA)の情報処理技術者試験「情報セキュリティスペシャリスト試験」が国家資格として名称を変え、登録制度を伴ったもの。                  2017年春試験から新設され、新制度に切り替わってからも受験者数の累計が16万人を超えており、注目度が高い。

・サイバーセキュリティ人材としての専門資格に化ける可能性を秘めている。今後に注目したい。新たに設定されたスキル標準「ITSS+」(アイティーエスエスプラス)で、その専門分野が例示されている。

・情報処理技術者試験とは別軸の国家資格となったため、受験して合格すれば認定の高度情報処理技術者試験とは異なり、講習を受けるなど、取得に費用と手間がかかる。

・受験し、合格しただけでは支援士を名乗れないが、支援士相当の知識を持つことを意味する試験合格を名刺に記載することは認められている。

・登録と講習受講には費用がかかるため、支援士を名乗るメリットが出てきたときまでしばらく登録しないのも可能。ただし、申請期限があるので注意。

元々が一定の受験者数を誇り、一定の評価を得られる資格のため、新設してもなお、変わらず評価が高く、信頼できる資格です。

 

今後の展開が期待されることも考えると、半年に一度開催の他の高度情報処理技術者試験を受けるより、春秋で年に2回開催する支援士試験の方がおすすめできます。

ちなみに、高度試験は、下位の応用情報技術者試験を受験せずとも受験できる上、出題される問題には重複があります。

専門分野に特化し、出題範囲が狭くなるせいか、「応用情報技術者試験は受からなかったけど、その上位の高度技術者試験には受かった」という例もあるようなので、自分の得意な試験のタイプを見極めて試験を決めるとよいでしょう。

 

まとめ

人工知能(AI)やビッグデータ時代を生き抜くには「情報セキュリティ」と「機械学習」の理解が不可欠です。

まず「情報セキュリティ」を軸に何をしてはいけないかを学び、「機械学習」を軸にどういうことが実現できるのかを学んでおくことが教養として求められるでしょう。

 

そう遠くない未来、運転手のいない自動運転の車が地を走り、貨物運搬用ドローンが空を飛ぶことが珍しくないはずです。

その時にあなたがどういう仕事をしていたいか? 今、何を学ぶべきか、そこから決めるとよいでしょう。

 

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